「 こんばんは。
帰る場所はあるのかい?
...いいや、やはり答えなくても大丈夫。
あってもいい、なくてもいい。
貴方の好きなようにするんだよ。
まずはスイーツでも食べるといい。 」
少しだけ道を外れた先にある大きな館。
誰かが丁寧に整えている大きな庭園と、誰かが丁寧に掃除をしている綺麗な屋内。
ファンタジーのような世界だと、そう思いましたか?
いいえ、それが違うのです。
道を歩いていると、たまーに住宅街の中に突然大きな御屋敷が現れるでしょう? それです。
現代社会に潜んだ、ちょっとだけ不思議で不可思議な大きいお館です。
「ここに住みたい。」
貴方がそう仰ってくれるのなら、私共は喜んでお部屋を用意させていただきます。
面倒な手続きは要りません。
身分だって問いません。
ただし、見知らぬ人達とのシェアハウスが前提となりますので、ご了承ください。
「 では、おかえりなさい。 」